東日本大震災 その9
「じゃ、15分後にホテル裏の駐車場に集合。」
そして、みんな自分の荷物を取りに行った。
私も一夜を過ごした大広間へ向かった。
カバンの中身をチェックして、ファスナーを閉めようとした時、
「そうだ!このテーブルクロスだけは借りて行こう!」と、
寝る時に借りたテーブルクロスをカバンにいれた。
もし今夜もその辺に寝るとなった時に、寒くないようにである。
盗んだのではない。借りたのだ。 念のため・・・。
駐車場へ移動した。
ほとんどの人が集まってきた。
ここから5キロくらい行った所の避難所に向かうらしい。
車で来ていた人が3人くらいいただろうか。
その車に、全員の荷物は車に乗せて行くことになった。
さぁー、出発だ!
行先は、5キロ先の合同避難所。
結構、津波は奥地まで来ていたみたいだ。
いたる所泥だらけだったからだ。
歩いていくと、すっごい物に目がいった。。。
な、な、なんとー!
棟の瓦が崩れた屋根だー!
あっちこっちある。
この原因は、棟瓦を高く積む時に、粘土だけで積み上げたからである。
この工法は古いやり方で、今では、耐震工法が確立されている。
中には、、、スーパーの外壁が崩れた所もあった。。。
地震の時、この下に人が居なくてよかったな。。。 たぶん・・・。
しばらく歩いた先に、新聞屋さんがあった。
そこにあった号外で、私達は初めて、凄い地震と
津波だったのだと気付いたのだった。
津波で沈んだ画像が、一面に載っていたのだ。
凄い映像だった。。。
みんな声もでない。。。
また、進んでいくと、もくもく上がる黒煙が現れたのだった。。。
今回の地震は、ただ事じゃないのがやっとわかってきた。。。